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くらしの健康診断
2024年06月19日 [くらしの健康診断]

老後のお金の管理:どうしたら困らない?@

どうしたら困らない?@
みなさん、こんにちは!
司法書士の清水です。
当事務所は2001年開業からこれまで2000人以上の方々の「くらしや住まい」に関するご相談やサポートをしてまいりました。
ここ数十年の間に、日本社会は少子高齢化が急速に進み、また家族の有り様も大きく変わりました。
このブログでは、豊かなくらし実現のために役立つテーマを選び、みなさまに定期的にお届けしております。
今回は老後のお金の管理上のトラブルの一例をご紹介し、どうすればよかったのか事前にできる準備や予防策をお伝えします。
*予防策はあくまでも1つの例です。家族関係や資産状況などご本人をとりまく状況によって変わります。
*プライバシーを考慮し、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。



<事例>財産がまったくわからず見通しが立たない
経理畑を歩んできた夫。家計の管理も夫が担当し、専業主婦の妻には生活費を都度、現金で手渡ししてきた。
定年退職を迎えた後も預貯金や年金の管理は夫まかせ。妻は1か月の収支、家のローンの残債額、夫の預貯金額など家計をまったく把握していなかった。
そんな状態で夫が突然の事故で意識不明の重体。意識が回復しても重度の障害が残り意思疎通が難しいと医師から告げられる。
夫の今後の療養先探し、自身のこれからの生活を考える上で大きな柱となるのはお金のことがまったくわからない妻。
生活の見通しが立てられないことで不安が増長。家計管理を夫に任せてきた自分自身が悔やんでも悔やみきれない。


事前にできる準備や予防策:@家計の管理の仕方
この事例では、夫が意識不明になり、夫が担当していた家計の情報が把握できなくなる事態になりました。
このような状況を防ぐための事前の準備や予防策をいくつかご紹介します。

夫だけ、妻だけなど一方だけに家計を任せることをしないのが理想です。
家計を管理する責任を共有しておけば、どちらか一方が急に管理できなくなった場合でも、もう一方がスムーズに引き継ぐことができます。
ただし、どちらが稼ぎ頭か問わず、夫婦間での力関係やパワーバランスは様々なので一概に理想どおりにできるとは限りません。
せめて、定期的にふたりで家計の確認をすることをお勧めします。
例えば毎月の給料日が難しければ、結婚記念日や誕生日でもよいと思いますが、収支や貯金、ローン残高などの現状を共有することもひとつかもしれません。

事前にできる準備や予防策:A重要文書の保管場所の共有
ローンの契約書、銀行口座の情報、保険証書、年金の書類など、重要な財務文書を一箇所に整理して保管し、保管場所を夫婦で共有しておく必要があります。

事前にできる準備や予防策:B活用できる制度について事前の情報収集
ふだんお元気な時は病気になったら、事故にあったらなど最悪なパターンを想定して行動する人は少ないかと思います。なぜなら「普通」や「日常」といった状態が続くと仮定して生活することで平穏が保てるのが人間の性といえるのかもしれません。
しかし、非常に重大な事態が起こる可能性を過小評価してしまうと、準備や対策を怠ることにつながります。
例えば、 万が一、判断能力が低下したり、意思疎通が難しくなったりした場合に本人の財産管理や日常生活のサポートを受けることができる「成年後見制度」について前もって情報を得ておくことも備えのひとつかと思います。



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